Part 7の最後に待っている、3つの文書を読む問題。
ここで時間を使い果たして、最後まで届かない。あるいは届いても、内容が頭に入っていない。トリプルパッセージは、Part 7で最も多くの人が崩れる場所です。
この記事では、トリプルを6分で処理するための具体的な手順を書きます。速読の話ではありません。読む順番と、捨てる判断の話です。
トリプルが「別物」である3つの理由
シングルパッセージと同じつもりで挑むと、必ず失敗します。構造がまったく違うからです。
1. 単純に、分量が多い
3つの文書。それだけで読む量が2倍、3倍になります。同じ5問なのに、シングルの5問とは負荷がまるで違う。
2. 文書をまたぐ設問がある。しかも、どれがそれかは書いていない
トリプルには必ず、複数の文書を突き合わせないと解けない設問が含まれます。いわゆるクロスリファレンス問題です。
問題は、設問を見ただけでは「これは1つの文書で解ける」のか「2つ以上を突き合わせる必要がある」のかが分からないこと。ここで多くの人が、文書1の中を必死に探し続けて時間を溶かします。答えは文書1に無いのに。
3. 誰が誰に書いたのか、混乱する
メール、通知、請求書、社内メモ、広告。3つの文書は種類も差出人も違います。
「このメールは誰から誰宛だったか」「今読んでいる文書は、さっきの件への返信なのか、別件なのか」。ここが曖昧なまま読み進めると、設問に戻ったときに何も答えられません。
対策1:最初の10秒で、3つの文書の「正体」を確認する
本文を読み始める前に、3つの文書のヘッダー部分だけを見てください。
- 何の文書か(メール/通知/請求書/記事)
- 誰が書いたか
- 誰宛か
- いつの日付か
10秒で終わります。これをやるだけで、3.の混乱がほぼ消えます。
そして後で効いてきますが、この時点で日付を目に入れておくことが、最後の設問で効いてきます。理由は後述します。
対策2:設問を「2つずつ」先読みする
トリプルの設問は5問。これを一度に全部読んでも、頭に入りません。
やり方はこうです。
- 設問の1問目と2問目だけを読む。選択肢は読まない
- 文書1を頭から全部読む
- 設問1・2に戻って答える
- 設問3・4を読む
- 文書2を読む
- 設問3・4に戻って答える
- 設問5を読む
- 文書3を読む
- 残っている設問に答える
設問を2つだけ持って本文に入る。これが要点です。5問全部を頭に置こうとすると、探すものが多すぎて何も見つかりません。
選択肢を読まないのも意図的です。読むと、選択肢の内容に引きずられて本文を歪んで読むことになります。設問文だけを持って、本文に何が書いてあるかを素直に確認する。なぜ選択肢を本文の前に読んではいけないのか(記憶が混ざり、出題者の誤答に引き込まれる仕組み)は、Part 7の解く順番|設問を先に読む。ただし選択肢は読まないで詳しく解説しています。
対策3:解けない設問こそが、正解への合図
ここがこの記事で一番言いたいことです。
文書1を読み終えて、設問1・2に戻る。ところが、片方が解けない。本文のどこにも根拠が見つからない。
このとき、多くの人は文書1をもう一度読み返します。見落としたと思うからです。
違います。
解けないということは、その設問が文書をまたいでいる可能性が高いということです。文書1だけでは答えが出ないように、そもそも設計されている。
だから、飛ばしてください。
読み返さない。探し直さない。次の文書に進む。文書2、文書3を読み終えた時点で、その設問の根拠は自然に揃っています。
「解けない」は失敗の合図ではなく、クロスリファレンス問題を発見した合図です。これを知っているだけで、トリプルで溶かす時間の大半が消えます。
既存の攻略記事は「クロスリファレンス問題を見抜きましょう」と書きますが、見抜き方は書いていません。見抜き方は、逆からです。解けなかったものが、それです。
対策4:時間は6分。5分では足りない
Part 7の標準的な時間配分は「1問1分」です。トリプルは5問なので、計算上は5分。
でも、正直に言います。5分では足りません。
3つの文書を読んで、5問を突き合わせる。この作業を5分でやるのは、相当な習熟が必要です。無理に5分に収めようとすると、読み飛ばして精度が落ちます。
私が本番で使っていた配分はこれです。
| 内訳 | 時間 |
|---|---|
| 文書1を読む | 1分 |
| 文書2を読む | 1分 |
| 文書3を読む | 1分 |
| 設問に答える | 3分 |
| 合計 | 6分 |
3セットのトリプルで18分。標準の15分より3分多い。
その3分は、どこから持ってくるか
前半のシングルパッセージです。
3問のシングルは、標準では3分。でもここは1〜2分で抜けられます。短い広告や通知が多く、設問も素直だからです。
シングル10文書で数分の貯金を作り、それをトリプルに注ぎ込む。これがPart 7の実際の戦い方です。均等配分では解き切れません。前半で削って、後半に投じる。
対策5:日付を見る。書いていないことは、推測で埋まる
トリプルには、本文に直接書かれていない選択肢が出ます。
たとえば「工事が遅れた」という選択肢。本文のどこにも "delayed" とは書いていない。だから消してしまう。これが罠です。
こういう構造になっています。
- 文書1(工事の案内):工事は6月1日に完了予定
- 文書3(メール、日付は6月5日):「昨日、工事が完了しました」
6月5日の前日は6月4日。予定は6月1日。つまり3日遅れています。
本文に「遅れた」とは一言も書いていません。でも、2つの文書の日付を突き合わせれば、それしか結論がない。
だから、日付を見てください。本文中の日付だけでなく、メールのヘッダーに書かれた送信日も含めて。
冒頭の10秒で日付を確認しておく理由が、ここです。曖昧に見える選択肢は、たいてい日付か数字で決着します。
まとめ
- 読み始める前に、3つの文書の種類・差出人・宛先・日付を10秒で確認する
- 設問は2つずつ先読みする。選択肢は読まない
- 解けない設問は、文書をまたいでいる合図。読み返さず、飛ばす
- 6分で解く。その分をシングルで貯金しておく
- 曖昧な選択肢は、日付の突き合わせで決まることが多い
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- 55分の通しタイマー
- シングル/ダブル/トリプルの区分別に、時間配分を採点します
- 解説は「正解は(B)です」で終わらせず、本文に赤ペンで、どこを見て、何を切って、どう決めたかを書き込んでいます
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